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国境も世代も超えるロレックス

ロレックスを所持するメリットはたくさんあるが、ことその「普遍性」も大きな魅力のひとつだ。海外でも広く通用するし、時間の経過にも強い。もちろん、愛好家が多く、そのつながりがどんどん広がっていくのもロレックスならではだろう。今回は、そんなロレックスの「普遍性」に価値を見出しているコレクターに話を聞いた。

 

取材協力:ももんさん

(https://twitter.com/momonieee)

文:マピ

画像提供:ももんさん

 

ーー腕時計を好きになったきっかけはどのようなものですか?

 

父が腕時計好きで、自然と自分も興味を持つようになっていきました。今でもよく父と時計の話をします。

 

ーー数ある時計の中でも、ロレックスを好きになったのはどのような理由でしょうか?

 

初めに集めた時計はロレックスではなかったんです。

ヴァシュロン・コンスタンタンのオーバーシーズというモデルで、デリケートな時計のため普段使いは難しいものでした。

そこで、ビジネスの時などにも普段使いができてかっこいい、機能的な時計が欲しいなと思ったんです。

そこで思い浮かんだのが、GMTマスター(Ref.126710BLNRでした。

ロレックスだったら、仕事の際に着けていても全く恥ずかしくないブランドですし、きちんとした印象を相手に与えることができます。

それからやはり、丈夫さも魅力ですよね。全モデルが丈夫なので、海外に行く際には必ず1本ロレックスの時計を持っていきます。スーツケースをぶつけても壊れる心配がないですから。

共通の話題作りにもなって、ビジネスにおけるリレーションシップの形成に役に立つという面もあります。

私がお仕事でご一緒させていただいている方で、ある製薬会社の社長さんがいらっしゃるのですが、その方と初めてお会いした際に、同じ時計をしていたのをきっかけに打ち解けたことがあります。

やはり世界的な定番ブランドですので、日本だけでなく海外でもユーザーが多く、良いきっかけづくりになることがありますね。

 

海外出張の際にはGMTを着用することが多いそう。

ーー海外でもロレックスについて話をすることがあるのですね。海外のコレクターと日本のコレクターの違いを感じることはありますか?

 

私の感覚ですが、日本のコレクターの方は現行品の新品がお好きなイメージがありますね。

一方海外だと、腕時計のストーリー性といいますか、背景を大切にする方が多い感じがしますね。父譲りの一本、だったりとか。

面白いなと思ったのは、ヴィンテージの時計を購入する際の話ですね。

海外の方だと、元の持ち主がどのような人だったかといった点や、手放された経緯まで確認して、そこに納得できて初めて購入を決意する人も少なくないそうなんですよ。

 

ーー前の持ち主が手放した経緯まで! すごいですね。ももんさんはヴィンテージの時計はお持ちですか?

 

今はまだ持っていないんですが、ゆくゆくは手に入れたいですね。

やっぱりヴィンテージは時計への審美眼が一番試されると思うので、知識を蓄えてからと考えています。

最近増えた時計仲間の方には、その分野に非常に明るい方がいらっしゃるので、一緒にヴィンテージショップに行ければ楽しいかなと思いますね。

 

ーー時計仲間はどのように見つけられるのですか?

 

TwitterやInstagramで仲良くなった方とオフ会をしています。仲間の中には、なかなか購入できない珍しいモデルを持っている方も多いので、入手方法について情報交換したり、試着させてもらったり、試着させてあげたりしています(笑)

いい友達ができて、とても楽しいですね。最近はコロナの影響もあって飲み会はできませんが、20人規模くらいの飲み会に参加していたこともありました。そしてだいたい終電まで語り合っていました(笑)

親しくなった方とは時計以外の話もするようになり、社会人になってから広がった貴重な交友関係だなあと愛おしく思いますね。

 

時計好きの大切な御友人と。

 

ーー時計が繋いでくれた絆ですね。先ほどお父上のお話がありましたが、他にご家族にまつわるお話はありますか?

 

そうですね、父とはよく時計の話をします。それから、兄とも。

兄も父の影響で腕時計が好きなんです。私ほどではなかったんですが(笑)

それで、兄がスタンフォード大学の大学院を卒業した際に、記念品として時計をプレゼントしようと思ったんです。その時に渡したのがロレックスのエクスプローラー(Ref.214270でした。

兄は想像以上にとっても喜んでくれて、ずっと大切に使ってくれています。

昨年、兄と香港で会ったのですが、その時兄の腕には私がプレゼントしたエクスプローラーが光っていて。私もGMTをつけていたので、思わず一緒に写真を撮ってしまいましたね(笑)

 

香港のマンダリンオリエンタルの最上階のバーにて。お兄様に贈ったエクスプローラーと。

 

ーーとても素敵なお話ですね、プレゼントをロレックスに決定したのはなぜですか?

 

人に渡すということもあり、どの時計にするかすごく悩みました。

他のブランドも候補にはあったのですが、まずはアイコニックで、それから時代が変わっていってもずっと廃れることはないという良さが決定打になりました。

子供や孫にも譲ることができ、価値が暴落することもなく、いつの時代でも通用する。そのようなロレックスの魅力が、プレゼントにぴったりだと思ったんです。

また華美過ぎず、実用性に優れていて、さらにはグローバルスタンダード。

やはりロレックスを渡そう、と決めました。

 

ーーご自身で購入するものについては、どういう基準でモデル選びをしていますか?

 

そうですね、明確な基準があるというよりは、直感のような部分が大きいです(笑)

強いていうなら、機能性ですね。海外に行くことが多いので、GMT機能がついているモデルを選んでいます。

 

ーーこれからロレックスデビューを考えていらっしゃる方にアドバイスするとしたらどのようなことがありますか?

 

初めは入手が大変だと思いますが、やはり正規店で購入すると愛着がわきますよ。

私自身もロレックスを購入したいなと感じた時が、ちょうどロレックスの人気が加熱してきた時期だったんです。正規店巡りもしましたね。

苦労して手に入れると喜びも倍増するなあと感じたのを覚えています。

 

ロレックスを着けて海外を飛び回り、交友を広げ、家族を大切にする。その姿は、まさに「ロレックスの似合う男」像にぴったり当てはまる。元々の人柄や能力は当然あるが、それをロレックスが後押ししていることは間違いない。ロレックスとコレクター、互いに高めあって相乗効果を生んでいるのだということを改めて実感した。