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コロナ禍の荒れ相場で デイトナを見事入手

今回のコロナウイルス感染拡大で、世界は多大な影響を受けた。ロレックス市場も例外ではない。しかしそれをチャンスと捉えて行動した人も一定数存在する。そんな人たちにとっては、少なくとも一面においては千載一遇のチャンスだったわけだ。今回紹介するコレクターも、今回のコロナ禍で念願のデイトナをゲットしたという。その顛末を聞いた。

 

取材協力:時計付きの会社員さん

文:モカ

画像提供:時計付きの会社員さん

 

ーー時計には昔から興味があったのですか?

 

もともとはそこまで興味は持っていませんでした。

会社員になったばかりの頃は、グッチの約10万円の安い時計をずっとしていました。

当時は今とは別の会社で働いていたのですが、会社の先輩に「時計は時計のブランドのものをしていた方がいい」と言われ、初めてのボーナスをもらった時に、その先輩に強引に並行店に連れて行かれました。

時計についてはそんなに詳しくなかったので、お店で現物を見て、店員のお勧めを聞いてブライトリングのナビタイマーを買いました。

その当時は1本の時計を一生使っていくものだと思っていたので、時計を買っても、それ以外の時計への興味は特に生まれませんでした。

 

ーーロレックスに興味を持ったきっかけはなんですか?

 

今の職場で、時計好きの先輩と出会ったのがきっかけです。

2年前に転勤をしたのですが、新しいオフィスの先輩と仲良くなるために積極的に話しかけるようにしていました。その中にウブロの時計をつけている先輩がいたので、「良い時計をしてますね!」と声をかけました。

先輩は時計をたくさん持っており、コレクションの写真も見せてもらいました。

コレクションの中にはロレックスの時計も多くあり、それを見て自分も欲しいなと思いました。

 

ーーロレックスのどういうところに惹かれましたか?

 

見た目もカッコよくて、手に入りにくくて、プレミア価格がついているモデルもあって。誰が見てもロレックスってわかるし、一種のステータスでもある。

そういうことを知るうちにどんどんロレックスに惹かれていきました。

 

ーー最初に買ったモデルはなんだったのでしょうか?

GMTマスターⅡ(Ref.116710BLNR)です。青黒ベゼルを見た時に欲しくなりました。

青と黒という他の腕時計にはないデザインや色使いがすごくかっこいいですね。

 

初めて買ったGMTマスターⅡ(Ref.116710BLNR)

 

ーーその後は他のモデルも購入されましたか?

 

2ヶ月前にデイトナ(Ref.116500LN)を購入しました。

GMTを買ってから2年ほど経って、キング・オブ・ロレックスであるデイトナは買っておきたいという気持ちになりましたね。

でもなかなか正規店で買えるものではないし、仕事の関係もあって毎日お店に通う余裕もない。並行店だと価格が正規店の2倍以上くらいになってしまうので、金銭的に厳しくてどうしようかなと思っていました。

 

ーーそんな中で、デイトナを買えたのには何か理由があったのですか?

 

実は、今回のコロナの影響で並行店で約300万円だったデイトナの価格が、どんどん下がっていったんです。こんなチャンスはないと思い、200万円を切ったら買おうと決めたのですが、250万まで下がるとそれ以降下がらなくなってしまいました。

このまま緊急事態宣言が解除されたらまた価格が上がるだろうと思って、その時にデイトナを買いました。

金額が大幅に下がった時に買えたのでタイミングが良かったなと思います。

 

チャンスをうかがって購入したデイトナ(Ref.116500LN)

 

ーーすごいですね! コロナの混乱の中に、好機をみごと見出してゲットしたわけですね。先輩にはデイトナを手に入れた話はされたのですか?

 

最近は在宅ワークなので先輩に会う機会がなくて、話せていません。メールとか電話をしようと思えばできるのですが、次にあった時にさりげなくデイトナを見せて驚かせたいなと思っています(笑)

 

ーーロレックスにのめり込んだのは先輩の影響が大きいですか?

 

大きいですね。先輩と会って時計の話をしていなかったら、ロレックスに興味を持つこともなかったので、大きなきっかけだったと思います。身近にロレックスという好きなものを語れる人がいるのもありがたいことだと感じています。

 

時計好きの会社員さんのロレックスコレクション

 

コロナでデイトナの価格は確かに一時的に下がっていたが、すでにその値は元に戻っている。下がっていた期間はかなり限定的で、今回話しを聞いた時計好きの会社員さんのように、買い時を逃さずに買えた人は、欲張りすぎず、慎重すぎず、己の決断力で運を掴んだと言っていい。コレクターには決断が求められる瞬間があるものだが、今回もまた、そのようなタイミングのひとつだったのだろう。いざというときに決断が下せるように、心の準備をしておくのも大事なのかもしれない。