人気商品が出てくると、有象無象の類似品、コピー商品が出回るのが世の常である。
当然ながら、人気も単価も高いロレックスの時計は、非常に多くの偽物が出回っている。
ロレックスの偽物は、繁華街の露店やインターネットで、誰でも簡単に手に入れることができる。
精巧なコピーも多く、知らないうちに偽物をつかまされることのないよう、注意が必要だ。
偽物に騙されないために、本記事では偽物と本物の違いを3段階の難易度に分けて詳しく解説する。
難易度1. すぐ分かるもの
難易度2. 操作感や細部を見て分かるもの
難易度3. ムーブメントを見ないと判断しにくいもの
難易度1. すぐ分かるもの
- クラスプにロレックスの刻印がない
本物であれば、ブレスレットのパーツであるクラスプ(留め金)には、ロレックスのクラウンマークが刻印されている。
しかし、コピー品はクラスプに刻印のクラウンマークがないか、あっても形がおかしいものが多い。こういったものは、すぐに偽物だと判断できる。
- 保証書が無い
ロレックスは、必ず本体と一緒に保証書が同梱されている。保証書には、たとえば盤面などに宝石が使用されている場合には、
その宝石が天然石であるかの証明が記載されている。
信頼できる知人などから本体だけを貰い受けた場合などを除いて、保証書がない場合は、偽物だと判断したほうがよい。
ただし、保証書そのものを偽造して同梱されている場合もあるので、保証書が付いていたからといって本物だとは言い切れない。
- ケースのナンバーがない
ロレックスの時計は、本体のブレスレットを外すと、時計側面の上下(12時側、6時側)にリファレンスナンバー(12時側)と
シリアルナンバー(6時側)が刻印されている。このナンバーがないものもまず間違いなく偽物だ。
他にも、
- 型番とモデルの特徴が一致しない
- 外装の形状・質感の程度が低い
- 針、インデックスが取れている
など、一見して偽物だと判断できることも多い。
難易度2. 操作感や細部を見て分かるもの
- 型番やモデルは同じだが色味や素材が違う
本物と色味や素材が違えば、もちろん偽物である。中でも判断しやすいのは、ガラス面だ。
本物のロレックスのガラス面は、サファイアクリスタルというダイアモンドの次に硬いと言われる素材が使われている。
もしガラス面に傷がいくつもある場合、偽物の可能性を疑う必要がある。
- 日付面の変わり方が違う
本物のロレックスの日付は、午前0時に一瞬で変化する。したがって、日付面が少しずつ変わるようであれば、偽物の可能性が高い。
- 秒針の動きが違う
本物は秒針が流れるように動くのに対し、偽物は秒針が1秒刻みに動くものが多い。
- 王冠マークの色と形状がおかしい
ロレックスは全モデルに共通して、12時位置にクラウンマークが彫刻されている。
本物のエクスプローラー、サブマリーナ、GMTマスターのマークは白色だが、偽物のクラウンは銀色でプリントされることが多く、
クラウンの手の長さも本物より短いことが多い。
- フォントが違う
偽物の中には、本物と比較するとフォントが縦長になっている、またはスペースが開きすぎているなど、明らかに違うものがある。
他には、
- 風防の透かしが本物と違って肉眼で容易に見える
- 操作感が悪い(巻き上げの際に違和感があるなど)
などで分かる場合もある。
難易度3. ムーブメントを見ないと判断しにくいもの
- ムーブメントが8振動でない
ロレックスはアンティークなものでない限り、ムーブメントが1秒間に8振動、すなわち1秒間に8回振動音が聞こえる仕組みを採用している。
偽物はムーブメントの振動数が8でない場合があり、音をよく聞くことや、裏蓋を開けてムーブメントを見ることで判断できる。
ロレックスは偽物が多いため、購入する際には、ぜひこれを参考にして、偽物を高い値段で買わないように注意してほしい。
ただし、巧妙にコピーされた偽物は、これらの方法をもってしても見破れないことがある。
もし「自分で見極める自信がない」という場合は、日本ロレックスに修理の見積もりを依頼するという方法がある。
また、買取店などで査定してもらうというのも有効だ。ブランド激戦区といえる銀座、渋谷、新宿、中野には信頼できる店舗が多く存在しているので、参考にされたい。